淀川長治:明治、大正、昭和、平成にかけて生涯現役、映画一筋に生きた不世出の映画評論家 - 淀川長治さんを語る〜国弘よう子

淀川長治:明治、大正、昭和、平成にかけて生涯現役、映画一筋に生きた不世出の映画評論家
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淀川長治さんを語る〜国弘よう子

言葉の杖

淀川さんは人を元気にさせる杖を持っていた。
といっても、木の本物の杖ではない。その気にさせる「言葉の杖」だ。

淀川さんの晩年の7、8年、一ヶ月に2、3回「淀川長治映画の部屋」の収録に立ち会うようになり、旅行などで欠席すると「静か過ぎるから、来ないとだめよ」とおっしゃる。もちろん、映画の面白いとっておきのお話を収録だけでなく、その後のお食事の時も伺えるので、なるべく参加するようにしていた。しかし、私自身も仕事がけっこう忙しい時期で、よれよれに疲れて駆けつけることが頻繁だった。そんな時、淀川さんは私が「疲れた~」と言う前に「あんたは、いつも元気でいいね! 」と必ず先におっしゃる。そう言われてしまうと、何故かヨレていられなくなり、腹の底からパワーが湧き出て、本当に元気になってしまうのだ。
 そんな経験を毎回していたので、淀川さんの顔を見ると元気になるようになってしまった。会うたびに最低一回は「元気だね」「明るいね」「にぎやかだね」と誉めてくださる。「にぎやか」はお誉めかどうかは疑問だが、「シーン」とした雰囲気はお好きではなかった。言葉の力がいかに強いか実に良い体験ーに感謝!
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