淀川長治:明治、大正、昭和、平成にかけて生涯現役、映画一筋に生きた不世出の映画評論家 - 世界クラシック名画撰集

淀川長治:明治、大正、昭和、平成にかけて生涯現役、映画一筋に生きた不世出の映画評論家
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若草物語

 

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若草物語
LITTLE WOMEN
 
少女時代のきらめきと感動がよみがえる。世界の女性に愛された女性文学のベスト映画化
暖かい母親を中心に、豊かでなくても力を合わせ、つつましく明るい毎日を過ごす美しい4人姉妹が若草のように成長してゆく日常を、おてんば娘で作家志望の次女ジョーを中心にいきいきと描く。前作『勝利の朝』でオスカーに輝いたへップバーンの清冽な演技。『風と共に去りぬ』のセルズニックが製作、『風〜』を事実上監督したキューカー監督のりりしい品格と香気。日本だけで1000万部を超えたオルコット女史の名作文学に映像の息吹きを与えた。
<作品情報>
淀川長治解説映像付き
1932年〜33年アカデミー賞脚色賞
1934年ヴェネチア国際映画祭最優秀女優賞

 
  • 原題:LITTLE WOMAN
  • 監督:ジョージ・キューカー
  • 脚本:
  • キャスト:キャサリン・ヘップバーン/ジョーン・ベネット 
  • 製作年:1933年
  • 製作国:アメリカ

『若草物語』、もうこれはみなさん何度もお読みになったでしょう。オルコットの、日本でいう明治元年頃の小説ですね。もう当時の若い人はみんなこの『若草物語』を読みました。

私も愛読しました。「LITTLE WOMEN」、これ、楽しかったねえ。
で、これはキャサリン・ヘップバーンのジョーですね、これがいいんだねえ。このジョーがね、あの次女ですか、これがなかなかやり手なのね。チャンバラの真似したりするのね。

この『若草物語』は、若い女の人がこんな生活ができたらいいのにな、こんな暮らしができて、こんな生活だったらいいのにな、という憧れの少女物語ですね。

キャサリン・ヘップバーンもなかなか良かった、うまかった。キャサリン・ヘップバーンは舞台で一流ですからね。舞台でレスリー・ハワードと喧嘩したことがあるぐらい。そういう人ですからね、もううまいんです。

この人はね、首筋を自分でこわがるの。と言うのはね、首筋に皺がよるの。
気に食わないのでいっつもハイネックでね、いっつもそうしてるの。
ベニスのロマンティックな映画あったでしょう、ゴンドラに乗るね。あれで皺が出て困ったけど、首筋をうまく隠してましたね。

という訳で、キャサリン・ヘップバーンの若草は、もう見事でした。
後に、ジューン・アリスンがまたこれ演りましたねえ。で、ジューン・アリスンがこれ演った時にも観ましたけれど、やっぱりヘップバーンの凄い、凄い、舞台的な演技にはジューン・アリスンは負けましたね。

けど、ジューン・アリスンいう女優、私がハリウッドでまだ最初の二日目に会ったんですね。その時ジューン・アリスンはね、僕全然始めて会うんだから知らないですよ。

スタジオへ行って、MGMへ行って暗い中で本番中、静かーに入って行ったんですね。したら、「カット、十分間休憩」言うなり、僕の方を向いて暗い中で、「Hello,Mr.Yodogawa.」言ってびっくりしたんですね。
なんで私知ってるんだろう思ったら、ちゃんと今日来る事を宣伝が伝えてたんですね、で、淀川いう名前も覚えてたんですね。

そういう訳で、一流の俳優は、女優は、そんなに芸が細かいんですね。
という訳でジューン・アリスンの『若草物語』も凄かったけど、キャサリン・ヘップバーンの『若草物語』も立派だったなあ。

かわいい、かわいい姉妹があるんですけど、なにしろこれは、『若草物語』。若い青春の姿があふれるばかりでね、私はキャサリン・ヘップバーンの次女が凄かったなあ、良かったなあ。ジューン・アリスンはおとなしかったなあ。

今さら申すまでもないけど、みなさんはもうとっくにお読みになったでしょうけど、明治元年頃の小説で、こんな物語があったんだ、オルコットのこの作品は立派だなあと思われたら、あらためてもういっぺん読んでご覧なさい。
このクラシックは、やっぱり名作ですねえ。

あ、ところで、このキャサリン・ヘップバーン、私と同い年なんですね。
でね、西洋人だから割合に早くから皺が出たんですね。けど皺が出た理由がないこともないんですね。
この人、お風呂が好きなの。そいでね、一日に七回入った事あるのね、風呂にね。まあ風呂ばっかりみたいだね。
という訳で、風呂が好きだ言う事がちょっと僕と似てるんですねえ。 

【解説:淀川長治】


4人姉妹の青春を描いたルイザ・メイ・オルコット女史の原作を映画化。舞台はマサチューセッツ州コンコード。キャサリン・ヘプバーン扮する2女ジョーは、好きな青年ローリーが一番下の妹と結婚してしまい、その失恋をバネにニューヨークに出て作家を目指す。当時24歳のヘプバーンは美しくって巧くってベネチア国際映画祭女優賞。のちにジョー役にジューン・アリスン、ウィノナ・ライダーが扮しているが、極め付きはキャサリン。

(解説:岡田 喜一郎)


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