淀川長治:明治、大正、昭和、平成にかけて生涯現役、映画一筋に生きた不世出の映画評論家 - 淀川長治さんを語る〜岡田喜一郎

淀川長治:明治、大正、昭和、平成にかけて生涯現役、映画一筋に生きた不世出の映画評論家
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淀川長治さんを語る〜岡田喜一郎



明治、大正、昭和、平成の4代にわたり89年間生涯現役を貫いた不世出の映画評論家・淀川長治。
あの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の名調子で人気を博し、晩年自ら?映画の伝道師?と名乗ったが、?人生の伝道師?でもあった。
長い映画生活の中から生まれた名言の数々は、単に映画鑑賞のためだけではなく、私たちに生きる勇気を与えてくれる。

岡田喜一郎

岡田喜一郎氏プロフィール

1938年東京都生まれ。映像作家。早稲田大学第一文学部卒業後、記録映画「東京オリンピック」種目別監督をはじめ、多くのドキュメンタリー、テレビ作品の制作・脚本・監督を務める。日本映画ペンクラブ会員。

淀川長治氏とは30年に及ぶ交友があった。著書は『淀川長治の映画人生』(中公新書ラクレ)、『淀川長治のひとり座』(廣済堂出版)、『半七捕物帳お江戸歩き』(河出書房新社)、『映画で見つけた素敵なことば』(佼成出版社)、『淀川長治究極の映画ベスト100』『淀川長治究極の日本映画ベスト66』(ともに編・構成、河出書房新社)など多数。

映画は人生の教科書です

この言葉は、映画一筋に生きた淀川さんを知るためのキーワードです。

大方の人は映画は娯楽であるととらえ、テレビや雑誌の情報をキャッチして、軽いノリで映画館に足を運ぶ。これがごくふつうです。ところが淀川さんは明らかに違います。映画を単なる娯楽だとは思っていません。映画は人間修業の場なのです。ですからどちらかといえば、構えて映画を見る。とはいっても気負っているわけではありません。ごく自然なのです。



人生にはわからないことや、自分で気がつかないことがたくさんあります。男とはなんだろう、女はどんな感覚を持っているのだろう、子供はなにを考えているのだろう、それを教えてくれるのが映画。愛とはなにか、誠実とはなにか、ユーモア、歓び、苦労、悲しみなど、あらゆる材料がいっぱい詰まっていて、人間について勉強できるのが映画であるということなのです。


ですから、つまらない映画を観たとき、一刀両断に切り捨て、怒りを爆発させます。ですから映画作家はいい加減な気持ちで映画を創っていたら、大変なことになります。かつて、ヴィム・ヴェンダース監督の「夢の涯てまでも」(1992)という映画がありました。淀川さんはこの監督をそれまで高く評価していましたが、あまりのつまらなさにガックリ。食欲はゼロ。ざるそば一杯も食べられませんでしたが、これは本当の話です。




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